とある探偵の迷推理
作者:小夏正彦 様 配布先:小夏工房

(2011/4/6)

待ってたぜ! スーパーヒーロータイム! の作者、小夏さんの新作等身大シナリオです。
ジャンルはオカルト探偵アクション。オカルトでアクションとな……!? ほうほう。
期待させるジャンルと、そして一挙五話更新。かなりハイペースに飛ばしてくれますねえ。
では、さっそく感想を書いていっちゃいます!

■一話

ぷろろーぐ。
前作と世界観は大分違い、現代日本を舞台に物語は進む。
しかし、主人公は前作と同じく探偵業を営む若者達。
ヒーロー的な探偵ではなく推理が中心の王道探偵物になるのかな。
……って言うか、サトウさん幼少期と全く顔が変わらないよ! ロリ過ぎる!
主人公は助手の英司くん。助手の割りには頭が切れる。有能だ!
最初の事件の発端も学園からと、実に王道ですねー。
こっちが推理する余地も欲しいな、と思ったけど、最初だからいいか。

――とか思ってたら、なんか幽霊出て来たよ!
心が生み出した怪物。前回がW的なら今回はOOO的ですねー。
でも流石に平然と拳銃持ってるのに違和感持ったぞ!

戦闘。
英司くん弱い! 頭は切れるのに弱い! 助手の宿命か!
回復手段も無かったのでサトウさんが到着してからは頼りっきりに。
美味しいところは掻っ攫うなあ、迷探偵!

えぴろーぐ。
犯人くんは自首したようだけど、銃で穴ぼこにした件は学校側どう思ってるんだろ。
探偵免許だけでどうにかなるわけではないだろうし。
ゴースト退治に使った、で普通に納得してくれたのかなあ。
ここら辺、説明が欲しかったかも。

■二話

ぷろろーぐ。
黒ずくめの自称探偵。聞き覚えがあるのは気のせいかな。
グッド! 首無しライダー、実にストレートな都市伝説です。
で、やっぱりあのゴーストは誰にでも見える存在ではないと。ううーん。
そして新キャラ。ゴースト退治の専門家! イオンさん!
オカルト方面に進むなら詳しい人間は必要ですよねえ、いい流れだ。
しかし探偵方面に進んでるかどうかは謎!
依頼人のゴースト。でもこれが首無しライダーなんだろうか。
事前にバイク音は聞こえなかったけど、さて。

戦闘。
やっぱりさっちんに頼りきりの戦闘に。
でもって首無しライダーさんご本人が登場。テンション高ぇ。
在ると思うと存在してしまうなら、要さんのゴーストが
そのまま首無しライダーになっててもいいんじゃ、と思ったけどまぁまぁ。
乱入してきたイオンさんと一緒に撃破。中々歯ごたえがありました。
相変わらず英司くん弱ぇ!

えぴろーぐ。
英司くん頑張った。助手が不遇なのはよくあることさ!
にしても、探偵コンビは『ゴースト』の詳細はどこから仕入れたんだろ。
流石に生まれる原因は誰かから聞かないと分からないだろうし、そこが気になる。
今後明らかにされるのかなー。

■三話

ぷろろーぐ。
しばらく入院と言うことで病院編。
うわー王道だ。もう間違いなく何かあるよねこれ。
クーちゃん! 前作のクーデリアポジションっていうかまんまですね!
クーちゃんは幽霊可愛い。にひひって笑う表情がたまらない。
病院で記憶を失うって凄い嫌な想像が頭をよぎりますね!
しかし、あの爺さんが自殺した理由が良くわからないなあ。未練たらたらだったろうに。

戦闘。
渇望のゴースト。爺さんの置き土産なんだろうなー、はた迷惑な。
しばらく戦ってるとクーが盾に。そして合体。さすがにここで散るなんてことはないよね……!
変身ブルーガーディアン。かっこいい! これ探偵物じゃなくてヒーロー物じゃないか! 詐欺だ!
けど、取り敢えず勢いに誤魔化されちゃう。だって楽しいもの実際。こう言う展開好き。
打って変わって英司くん超強いです。楽勝でした。

えぴろーぐ。
面白くなってきた。ここまでが物語のプロローグと言う印象。
一話と二話がやや地味だったのはここで盛り上げるからか。上手いわー。

■四話1

ぷろろーぐ。
グッド……! 洋館ミステリーは探偵物の鉄板です。
これはどう見ても遺産を巡って殺人事件が起こる空気ですね!
お約束のシチュエーションとお約束のフラグを立てまくりでニヤニヤしっぱなしです。

戦闘。
イオンさんが助けてくれなければ死んでいた。

えぴろーぐ。
最初の殺人事件。盛り上がって参りました!

■四話事件

ぷろろーぐ。
冒頭でいきなり警告が。選択によって人が死ぬ。
ここから本格的に推理を行うのか、と思いきや決められるのは生き死にだけ。
選択肢付きだと当てずっぽうでも当たる可能性がありますからね。
eve見れば一発ですし。真相の手掛かりは書き連ねられたテキストだけ! グッドです。

で、私の推理はと言いますと……正直、この段階ではさっぱりです。
物証になりそうなものが見当たらない。見付けたのは砕けた骨くらいか……。
うぐぐ。情報不足を理由に思考停止は無能の証。あぁダメだダメだ、思考しなければ。
……幽霊が行く手を阻む理由は、もちろんそこから先に行かせたくないから。
では誰が仕掛けたのか。初めて来た人間が、一日二日で出来るものとは思えない。
となれば館を良く知る人間がーとなるけど、親族が仕掛ける余地もあるのかな……?
遺産を欲する動機は誰にも等しくあったわけだし。うむむ。

戦闘。
今度はさっちんで6ターン。
先手必勝で加速付加しながら叩きにいけば楽ですね。

えぴろーぐ。
取り敢えず犠牲者ゼロで来れたけど宗一さん死んだー!

■四話解決

ぷろろーぐ。
犯人が分かった。さあ、これまでの情報で解けると言う合図……!
でも飾り鍵て、その情報は事件編の時に無かっただろう! 針金で開けられるとかありか!
カフスボタンも出てこなかったし。物証として見つけたことを教えておいてくれよ英司くん……
あと骨! 砕けた骨はなんだったの! 単なるミスリードか!
犯人当ての格好良いシーンのはずなのに、こう、もにょもにょするなあ。

お館様ァァァァ。豹変するにしてもこうまで小物臭くなるとは!
そしてイィィハァァァーッじゃねぇよ爺さん!
……あれ、でもあの爺さん、ガンで亡くなったんじゃなくて飛び降り自殺じゃなかったっけか。

戦闘。
ブルーガーディアンはやっぱりかっこいいわ。
纏霊体弱ぇ! 雑多な霊しか纏ってないならこんなもんなのかな。
でもギリギリの攻防だった。爺さん護衛のゴーストを倒すのを忘れてたせいで。

えぴろーぐ。
あれが全部ハッタリか英司! この野郎!
まぁ都合良く全部の真相を言い当てられたら苦労しませんが、
それをやってのけてこそ探偵物と言える気がしないでも。
……いや、待て待て。単純な探偵物じゃない。これは探偵アクションだ。
うーん、細かいロジックに突っ込みを入れていくのは無粋なのかな。

で、またなんか可愛い女の子が出て来た。ジョーカーちゃん可愛い!

■五話

ぷろろーぐ。
続投の私ちゃん。ああ、人に取り付く系は『悪霊』呼ばわりなのか。
なんだか格好良さげな新キャラも出て来たし。探偵のライバルかな。
そして刑事役は自分の父親かー。これは珍しい。
ゴーストの知識もこの人経由かなと思ったら、そっち方面は疎そうだ。
ますます分からんなあ、誰経由なんだろ。
で。
……格好良い人かと思ったら、めっちゃ小物じゃないの三喜くん!
それを追い詰める英司くんの表情が素敵なこと。ドS顔。まぁ、初出はハッタリでしたが。
案の定、やっぱり口封じの流れに。
変身したら急に態度がでかくなる。典型的なやられ役だこれ!
小物を描くのが上手いなあ、小夏さんは。

戦闘。
属性の概念が出てきましたねえ。
ブルーガーディアンの弱点を失念していて痛い目を見ました。
で、巻き戻しによる回避方法、『輪廻』。うーん、巻き戻しかあ。

えぴろーぐ。
あー。バトル方向の推理力は高いのね、サトウさん!
幾ら拳で解決が彼女の常套句とは言え、探偵は探偵と。
ついついブルーガーディアンの強さに見惚れがちですが、
彼女の活躍もしっかり描きますねえ。良かった。

■娠。うわあああ小物どころかこいつ最低のゴミ野郎じゃねえか!
ここまで最初の印象を完膚なきまでに徹底的にブチ壊してくれるとは。
ある種の清々しさすら感じられますね、この部分は。
最後に、苦い真相が明らかになってエンド。
許せないって言ってた人も口封じでやられちゃったんだろうな……
行方不明者の一人としてカウントか。クズ一匹のために、やるせねえなあ。


いろいろと突っ込んだりしましたが、
まぁ、基本的にはノリと勢いで突っ走れる楽しいシナリオでした。
物語も五話の段階でいい具合に進んでるので、今後も更新に期待しようと思います。

あと、これはプレイしていて個人的に思ったこと。
全体的に、ヒガタさんの「死神探偵スズキ」と作品の空気が似ているように感じたんですが、
これはどうなんでしょう。ヒガタさんから許可などは取ってたりするんでしょうか?

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