■楽園監獄■
作者:ベニヤ板 様 配布先:丸いお窓
(2008/4/4) 総合感想。 SRC学園と言うシェアワールドが舞台のオリジナルシナリオです。 ベニヤ板さんのオリキャラ『紅曇威夜』の過ごす奇妙な日常の観察にっき。とか、そんな感じ。 手に取った時はSRC学園の知識ほぼゼロに等しく、設定を覚えられるか不安だったのですがー…… いや、これがまたハマることハマること。 世界観の説明がまた覚えやすくて好印象。この辺りはさすがだと思いました。 ついでに、独自トークも最初は見難いなー、と思ってましたが、慣れるとそうでもないですね。 あれ? これってあとらすの時と同じか? 戦闘はまた独自部分を練りこんでいるようで、 その名もAB(アクティブビート)なるシステムが組み込まれています。 メダ同盟的に言うなら『神威』とか、オリロボ的に言うなら『エンドレスコミュニケーション』とか、 まぁ、その辺りの戦闘システムに似てますね。 ようするに、一度行動しても何度でも再行動出来ると言うシステムです。 しかし、何度も行動するとその度に消費するENの量が多くなっていくので、調子に乗って行動しまくると痛い目見ます。 つか、実際調子に乗ってレベル上げまくってたら、三話のインセクターさん戦で地獄を見ましたよ奥さん。誰が奥さんか。 ……なお、戦闘が終了すると、その戦闘の評定が表示されます。 敵を何ターンで倒したか? ABレベルは何処まで上げたか? どれだけ敵に攻撃を行なったか? などなど、それぞれランクが付けられます。 こう言ったやり込み要素があるのも実に嬉しいところです。ハマります。 ……ちーなーみーにー。 自分はとても人様に見せられるような評定を残していないので、ここには載せないのさ! とまぁ、色々と雑に書きましたが。 SRC学園に触れたことのある方、ない方、どちらにも奨められる良シナリオでした。 続きが。続きはまだですか。 (2008/8/10) 4話〜エクストラまでの感想。 四話。 姫長と副姫長。……姫長ブラック化も出来るのか!! きっと、この状態が持続したら静かにゴスロリ化するに違いない。 さて。姫長との対決話! ……なんだけども、イマイチ緊張感が。みんな余裕綽々だ。 我等が紅曇威夜にしてみたら、この程度、障害ですら無いわ! と言うことなのか。 決戦まで暫しの間、散策。 やっぱり、このシナリオは散策するのが非常に楽しいぜ。 私、こう言うダラダラ寄り道するのが好きな人間なので。 ……しっかし、霧さん。生徒会長特権で戦い自体、止められそうなもんだけどなー。 『当事者じゃない』とか言ってるけども、案外当事者じゃないのか、この人。 真希も結構怪しい人だと判明したり、なんか疑心暗鬼になるぜこのシナリオ。 そして【おまじない】吹いた。 そんなこんなで時間を持て余しつつ、れっつタイマン。 数分後、R女学園終了のお知らせ。 なんて予想外の展開なんだ。っつか威夜のドS顔に不覚にも鳥肌が。 策を講じたにしてもやり過ぎではなかろーか! まぁ能力でなんとかなるし別に良いよね! なポジティヴ精神で見なかったことに。 戦闘。 敵が! 多い! 味方が! EN切れる! まぁ、この手の戦闘は以前も経験したのでそれなりに覚悟完了してましたが。 オーバードライブが無ければ詰んでいた……ただし点数はガタ落ち。当然か。 そして何故か起こせない円陣イベント。何故だー! スライム撃破後。語られるは能力者の少女のうた。 『興味無い』の一言で一蹴されましたとさ。 ……いや、と言うか発信機取り付けすぎだろう常識的に考えて。 とうとうVS姫長。ちょ、いきなりマップ兵器ですかよ! 仕方ないので付かず離れずでターンエンド……したら味方持ってかれたー!? その後でヒントを見て愕然。ちくしょー! マップ兵器で吹き飛ばされつつ半分ゴリ押しで勝利。スライム戦よりは楽だった…… 戦闘後。ブラック姫長光臨。 聖書の話がこの局面で生きるとは思わなんだ……! 二転三転四転と状況が入れ替わっていく様子は見ててハラハラしっ放しだった。 単純に逆転させてくれない戦闘がこんなに面白いとは予想外。 光の杭――――で倒れるかと思いきやまだ倒れない。そしてなんだかヤバい感じの雰囲気で終了。 ……え、この四話で終了じゃないの!? EX。 いきなりブラック姫長のイベントカットが一枚。 ……って。巨大ボスーーーー!? 面倒なことってレベルじゃねぇぞ! よ、予想の遥か上をを往かれたッ! なんだこのシナリオありえねぇ狂ってる!(褒め言葉 がしゃがしゃがしゃとポイントが。……このどこかを狙いながら倒せと言うお話ですかッッッッ。 勝利条件に吹く。これ、色々とパターンがあるみたいですね。 攻撃判定基準の複雑さに焦る。でも大雑把に把握してハリボテでカバーしろとのことなので本当に大雑把に。 攻撃する度に部位の強さが変わる模様。なんだかMHを思い出してしまう。 交戦していると何度か味方とのカットインが! なんだこの燃える演出は! アンリミテッドベニヤワークスしながらなんとかかんとか決着を。単純作業になると思いきやの良戦闘だった。 最後の演出にベニヤ板さんの真髄を見た気がする。 ベニヤ板さんマジ異端(褒め言葉 エンディング。 何事も無かったかのようにR女学園がある件について。……能力ってふっしぎー! 春笛で反応する私は間違いなくAtlas信者。 『学園生活を送れる』と言うことは、結局、そのままSRC島で暮らすことにしたのか彼女。 またそのうち誰かに教われそうだ。 ……ことこの、『終わった気がしない』発言は私も同意。なんだか釈然としない。 Atlasの時と同じようなモヤモヤ感が漂う。あっちは最終的に理解できましたが。 普段通りの生活。受け入れられなかった者が手にした平穏。哀愁がただよ――――わねぇ。 ちょっとマジ感動した私の純情を返せ!! ……でもまぁ、平穏無事なエンディングで安心した。 平穏なのかどうかはさておき。 状況は何も変わってないですが、交友関係に些細な変化が訪れただけ、十分だと思います。 ほら、学園物なんだし。 オマケ。ある休日。 いい加減片付けなさい、とモニターに向かって言ってしまった。恥ずかしい( ドアをノックする誰か。無視すると話が進まなそうなのでしぶしぶと出てやる。 「おはようございます、ベニヤ先生!」 ――――思考、凍結。 ……五分後、解凍。 うわぁぁぁぁいやぁぁぁぁくそうやりやがった! とテンションだだ漏れ。 【アダルトさん】て。【アダルトさん】て。しかももうなんか定着してるし!? 口車に上手く丸め込まれるアダルトさん。さすが威夜さん、そこに痺れる憧れる! 何気に他人様のシナリオに出るのこれが初か、彼女は。うっわーうっれしいやっばいこっれ。 初プレイは【Atlasの灯】を巡る話に。 『……抱きしめていい?』好きだな聖さん! さり気無くコンペシナの話が出てきたり、ところどころクロスしてるなあ。 一部分がシステムデータって凄い本だ。まぁ、自在に手を加えられる本と言うことなのだろうか。 そして手を加えたら(以下略)そんなこんなで犯人探し。姫長ちょっぴり落ち込んでるのか。 ……威夜、友人に散々な言われようだ。 まぁ賭けとかイカサマとかしてる辺り仕方ない気はする。 アダルトさんの証言。テロ活動半分当たってるのかよ!! 聖にまでアダルトさん言われてる辺り、あだ名はもうこれで定着だな。 証言取り後。『見つけても恨まないでね』 何度か的外れな推理しながら犯人に辿り着く。 ……やっぱりこの人か。で、釈然としない最後が。 ……その後、やり直して一発で犯人を当てると、事の真相が浮き彫りに。 なんだかんだで彼女、信頼されてるなぁ。 Atlasの灯を手にすることを選択。……うわあ、まだなにかありそうな。 エクストラ。 ……そうだ。 最初から分かっていたことなんですよね。怪しい人が誰なのかは。 見たこともない攻撃披露。ベニヤ板使った攻撃じゃないだろう今の絶対! ……って、ここでその技名を見ることになろうとは……!! 強いこと強いこと。ばったばったと敵が落ちていくのは爽快。 最終的には17分割、もとい、最強武装で真のラスボス撃破。これも演出がやばすぎる。 ……しかし、うちの低スペックPCだとところどころスムーズに見れない部分があったり。 悪党の往生際が悪いのは常識ということで。しかし威夜は更にその上を行く。 やっぱり、彼女は納得してなかったのかしら。 バッドラック。 どうやればこれ見れるのかイマイチ不明でしたが、とりあえずはチャプター選択で見る。 なんだかゼノケルトを思わせる雨演出が! ……無敵すぎるだろうこの『男』は。確かにスコアなんて関係無いな、これは。 ベニヤ板万能過ぎる。……と言うか、その気になればベニヤ板以外の物もあっさり作れるのでは。 つまりこれだけのステータスでも手加減してるってことか。うへえ。 戦闘後。ちょ、姫長の信念強いなオイ!! 幾らなんでも都合良過ぎる――――ええ。やっぱりそう言うオチですよね。 エンディングは後味の悪さが際立つ。 こっちは、本当の意味で何もかもが元通りになったのだろうか。 偉い人でも。……うわ、もしやここであそこと繋がるのか!! ■■■ まいっかいまいっかい長ったらしいイミフな文章ですがご容赦を。 最後のボリュームが物凄くてもう、お腹一杯。 いや、掛け値無しに異端色溢れる学園シナでした。冗談とかでなく。 独自インクルなどを使っているせいなのか、途中から学園シナと言うことを半分忘れてましたが。 自キャラ紹介シナなので、やはり紅曇威夜さんの活躍が中心ですが、 ちゃんと個々のキャラの描写や味付けにも気を付けている辺り、さすがだと思いました。 こう言うシェアワールド系は、自キャラ無双になりがちな環境なので。 アフターサービスや思わぬサプライズがあったりで、満遍なく楽しむことができましたー。 |